デーツとは?どんな味なの?
どういうわけか、「デーツ」というドライフルーツが溢れかえっています。
西アジアや中東に行った人なら分かると思います。どこにいってもデーツの甘味ばかり。
だけど、西アジアがそんなにメジャーな旅行先とは初耳。
ところがデーツのブームが日本で起きている。
イラン料理がメジャーになったか?そんな記憶ありません。
日本人はキャラメリゼが好きなんだと思います。
焦がした糖、やもすれば黒砂糖。これらって、白砂糖より好かれます。
だから「デーツ」なのでしょう。
デーツとは、ナツメヤシの実のこと。味を一言であらわせば、純でない黒砂糖。
繰り返すと、キザなようだけど、キャラメリゼの甘味。
白砂糖そのままは甘すぎると思う。
ドライフルーツの甘味なら、やさしくて健やかで、大抵酸っぱい。でもデーツは酸っぱくない。甘くホロ苦い。
なんて都合のいい甘味なんだ、と
日本に気づかれてしまったようです。
デーツ、ナツメヤシの実とは?
デーツは、噛み砕くとナツメヤシの実のこと。
西アジアにいくと、あらゆる甘味がデーツの甘苦さでいっぱい。
つまり、デーツは産業なんです。
西アジアや中東には、ナツメヤシの農園すら在るのです。
ヤシの木に生えている黄色いナニか。これこそがデーツになります。
ナツメヤシは黄色い花を咲かせます。
花の下には、黄色い実がなります。
赤くもありません。茶色くもありません。まるでアプリコット。
そして黄色い実は、赤や茶色に変わります。
これがデーツになるんです。
甘みが貴重だった数千年前。
デーツはメソポタミア文明時代にはあったそうです。(出典:wikipedia)
そして令和の日本でデーツが流行ってしまう。
西アジアや中東、そして北アフリカから続く浪漫を感じてしまいます。
デーツの産地は?
世界の何処がナツメヤシは育ちやすいのか。
その答えこそデーツの産地です。
ナツメヤシは乾燥に強く、寒さに弱い。
つまりデーツの産地は、暑い乾燥地帯になります。
西アジア・中東・北アフリカ。
さらにアメリカ。
このあたりでデーツの大半が栽培されています。
生産国名だと、イラン・エジプト・UAE・サウジアラビア・イスラエル・チュニジア…、といったあたり。
アメリカ産は実がしっかりと、西アジア・中東産は甘味が濃い傾向があるようです。
デーツの品種と味は?
デーツには400種ほどあると聞きました。
全部の品種となると到底わかりません。
西アジアを旅したとき、アプリコットすら何十種類とあると教えてくれました。日本人には一括りでも、地域が違えば、歴史が異なれば、全く別のものになるんです。デーツだって砂漠地域の歴史でしょうね。
閑話休題、さっそくいくつか試してみました。
サイヤー種を食べてみる
イラン産のサイヤー種をまず試してみます。
いちばん多く流通しているデーツのようです。
黒砂糖と比喩されます。
主観でいいなら、黒砂糖というよりもコーヒーのような苦さ。大人の甘味です。デーツの基本かも知れません。
クナイジ種を食べてみる
UAE(アラブ首長国連邦)産のクナイジ種。
クナイジ種の味、最初の感想は 「アンパン」。
やわらかく、ふっくらとした食感が最初に。次にじんわり甘味。そしてほのかな苦味が残ります。
サイズもやや小さめです。
思いっきり口に含むと、干し柿です。
ファード種を食べてみる
次にファード種。これもUAE産。アラブの王族も嗜むそうです。
デーツにしては鮮烈な甘さはありません。が、ふんわりと優しい甘さが広がります。
ファード種はホットチョコレートを凝縮したような味。隠し味に赤ワインを入れたかのよう。砂糖の代用では使えなさそうです。
マジョール種を食べてみる
キングソロモン、という別名がついています。巨大の意味でしょうか?
マジョール種の味は「干し柿」。ねっちりとした噛みごたえ・実の濃さ、いずれも干し柿そのまま。
干し柿とマジョール種デーツとの違いは…主観でいえば、デーツは柑橘系の風味がすこしだけ強い印象。
目隠しして食べたら、間違いなく干し柿と答えます。
パンの材料にはよさそう。
デーツの栄養
デーツのもつ栄養は、 [2月3日の記事] に詳しく書かれていました。調べた甲斐がなくなりましたが、まずは食物繊維やミネラルが豊富。そして白砂糖の持つ、食べた直後から血糖値が急に上がる現象はないそうです。
デーツを使った当店のスイーツ例